飲み屋

飲み屋で知り合いと酒を飲んだ。

一杯目はビール。なんでかわからないけどビール。一杯目はビールだろっていう暗黙の了解みたいなものがあるけど、正直しらん。

でも一杯目のビールはとにかくうまい。一杯目に飲むビールはうまいってだけで暗黙の了解になったなら見上げたもんだ。

連れはエナジー系のドリンクと焼酎を割ったものをちびちび飲んでいた。僕は酒をごくごく飲むタイプだから、連れがちびちび飲んでいると調子が狂う。僕が一杯目を飲み終わり、次の注文をする時に連れのグラスにはまだ半分くらい焼酎のエナジー割が残っていた。僕が三杯目を頼む時にもまだ連れのグラスには焼酎のエナジー割が残っている。二人の間にズレが生じている。大したことではないんだろうけど。四杯目を頼もうとした時、やっと連れのグラスが空になった。僕が3杯の酒を飲む時間で連れは1杯の酒を飲む。僕が300パイの酒を飲む時間で、連れは100杯の酒を飲む。こうなるとズレは大したことになる。

酔いも回って、だんだん思考がまとまらなくなってきた。正直どうでもいいことだなと思い、僕は四杯目の酒をハイボールにした。連れは少し悩んで日本酒を注文した。

ハイボールと日本酒は酒としての距離が遠い、気がする。それからは気にならなくなった。